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大腸ポリープと大腸がん
大腸ポリープは大腸がんの前がん病変になります。したがって、大腸ポリープを切除することで大腸がんの予防に繋がります。
大腸ポリープは、腫瘍性と非腫瘍性に分類されます。腫瘍性とは増殖能力の異常性を指し、非腫瘍性ポリープは全て良性腫瘍となります。一方、腫瘍性大腸ポリープは悪性腫瘍で、大腸がんになります。
良性腫瘍は腺腫(adenoma)と言い、悪性腫瘍は腺がん(adenocarcinoma)と言います。なお、腺腫は管状腺腫(tubular adenoma)や絨毛性腺腫(villous adenoma)、鋸歯状腺腫(serrated adenoma)に分類されます。
大腸がんの発生と予防
大腸がんのほとんどは、大腸ポリープが進行することで発生します。したがって、大腸カメラ検査によって大腸ポリープが確認された場合は、そのまま切除することで大腸がんを予防することが可能です。
大腸がんの治療・予防方法
早期発見・早期予防が大切
がんは、あらゆる疾患の中でも特に早期発見・早期予防が大切な疾患です。近年では、がんは早期発見できれば、多くの場合根治することが可能です。また、早期であればあるほど、体に負担の少ない治療法を選択することができます。もちろん、発症する前に予防することがベストです。
大腸がんは大腸カメラ検査で早期発見・治療が可能
多くのがんは、がん検診によって早期発見が可能になってきましたが、予防についてはいまだに困難です。例えば前立腺がんの場合は、血液検査(PSA)にて簡単に早期発見が可能になりましたが、前立腺がんの予防法は未だ確立されておりません。
一方大腸がんの場合は、大腸カメラ検査によって早期発見・治療だけでなく、効果的な予防法も確立されてきております。
大腸がんは、男女ともに発生数が常に上位を占めるがんですので、大腸がんを早期発見・予防することで、安心して生活を送ることができます。
大腸がん予防と胃がん予防の違い
上記の通り、前がん病変である大腸ポリープががん化する前に大腸カメラ検査で切除しておくと、ほとんどの大腸がんの予防となりますが、胃ポリープの場合は切除しても胃がんの予防にはなりません。
胃がんのほとんどは、ピロリ菌感染が原因で発生します。したがって、胃がんの予防にはピロリ菌除菌が最も効果的で、発がんリスクを1/3まで低下させることができます。しかし、それでもピロリ菌に感染したことのない場合に比べれば10倍のリスクがあると言われています。
大腸がんの場合は、大腸ポリープを切除することによる大腸がん予防効果は、ピロリ菌除菌による胃がんの予防効果に比べるとはるかに大きいと言えます。
40歳を超えたら大腸カメラ検査を受けましょう
近年、食生活の欧米化や食品添加物の普及などに伴い、日本における大腸がん罹患者は急増しています。また、同時に大腸がんの全がん病変である大腸ポリープの罹患者も増加傾向にあります。
日本人の場合、40歳以上の方の約半数が大腸ポリープを持っていると言われています。したがって、40歳以上の方で大腸カメラ検査を受診したことのない方は、ぜひ一度大腸カメラ検査を受けることを推奨しています。
大腸がんに関するページ
監修:横浜わたなべ内科・内視鏡クリニック 鶴見院 院長 石部 敦士